管工事施工管理技士の仕事内容や年収は?知っておきたい基礎知識まとめ

管工事施工管理技士という資格を聞いた事があるでしょうか。ここでは、管工事施工管理技士資格の基礎知識から、気になる年収や取得するメリットなどを詳しく紹介していきます。

国家資格“管工事施工管理技士”とは

管工事施工管理技士は、7つある建設系施工管理技士資格のひとつで、指定機関でおこなわれる試験に合格した人に、国土交通大臣から「管工事施工管理技士」の称号が与えられます。

管工事施工管理技士の資格は、1級と2級に分かれており、1級を取得すると主任技術者、監理技術者、専任技術者に、2級を取得すると専任技術者と主任技術者になる事ができます。

他の施工管理技士資格と同様に、法律で技術者を現場に置くことが定められているので、管工事施工管理技士は建設現場で常に求められるライセンスであると言えるでしょう。

1級管工事施工管理技士を取得すると、通常2年の実務経験を必要とする建築設備士の受験資格を取得する事ができます。

また、2級以上の管工事施工管理技士を取得すると、社会保険労務士の受験資格を得ることもできるため、他資格への通過点としても価値あるライセンスであると言えます。

管工事施工管理技士の仕事内容とは

管工事施工管理技士の仕事は、空調設備、冷暖房設備、ガス配管設備、上下水道配管設備、給気ダクト、浄化槽設備といった、建築物の中のインフラ設備に使用される管工事の「工程管理」「品質管理」「安全管理」「コスト管理」をおこないます。

建築工事において、配管工事そのものをおこなう為の資格は必要ありませんが、専任技術者や主任技術者として業務をおこなう場合に、管工事施工管理技士の資格が必要になります。

配管工事は、建築物の中壁の中や建物の天井裏に配管を設置するため、普段は目立ちませんが、施工不良などがあると、大きな事故にも繋がりやすくなります。そのため、複雑な工程で、専門性の高い工事を必要とする事から、知識と経験を持つエンジニアが求められます。

1級管工事施工管理技士を取得すると、下請けに出す仕事の金額が4,000万円以上(建築工事業の場合6,000万円)の仕事に配置する事が義務づけられている監理技術者になる事ができます。

等級による違いは、下請けに出す工事の金額によるものです。つまり、1級は大規模な工事を、2級は中小規模の工事をおこなう事ができます。

管工事施工管理技士の年収について

管工事施工管理技士の気になる年収についてですが、管工事施工管理技士は、1級2級ともに実務経験が必要な資格で、学科と技術の両方に合格する必要があります。そのハードルの高さから、年収も一般職より高い傾向にあります。

2級管工事施工管理技士で、おおよそ年収400万円〜500万円ほど、1級を取得すると年収500万円〜700万円ほどです。

なお、1級管工事施工管理技士を取得している場合は、資格手当を支給している企業も多いようです。

管工事施工管理技士を取得するメリットとは

資格を取得する事で、専門知識と高度なスキルを持っている事を証明する事ができます。しかし、管工事施工管理技士を取得するメリットはそれだけではありません。

企業側にとっては、管工事施工管理技士を雇用する事で、現場で仕事をこなす管理者を雇うこと以外のメリットが生まれます。

たとえば、建設事業者が元請けとして公共事業を受注しようとする場合、「経営事項審査」というものがあります。この技術力を評価する項目において、1級管工事施工管理技士は5ポイント、2級は2ポイントとしてカウントされます。

公共事業を受注しようとする建設系の企業では、この技術力の評価が高いと仕事を受注する時に有利になるため、有資格者は一人でも多く採用したいと考えます。

このような理由から、技術には関係ない社員も、積極的に資格取得して欲しいと企業は考える訳です。

そのため、管工事施工管理技士を取得した場合、就職や転職で有利になると言えます。

また、管工事施工管理技士は、他資格を取得するときにも、有利になります。浄化槽設備士という資格を取得する時は、管工事施工管理技士を取得している場合、講習を終了し、手続きをおこなう事で免許を取得する事ができます。

他にも、給水装置主任者という資格では、管工事施工管理技士を取得している場合、試験科目のうち、「給水装置の概要」「給水装置施工管理法」が免除されるので、他の受験者よりも合格の可能性が高くなると言えます。

先に記述したように、企業としては資格者が多いと公共事業を受注しやすくなるため、沢山の資格を持っている社員は、やはり企業からも求められます。

まず手始めに管工事施工管理技士にチャンレジし、年収アップを狙ってみてはいかがでしょうか。

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