施工管理とは?仕事内容の種類や役割を詳しくご紹介
2019.08.22
- 転職
記事ライター:キャドテク編集部
求人情報などで「施工管理」という言葉をたびたび耳にすることがあると思いますが、実際にはどんな仕事なのでしょうか?ここでは建設系の7種類の施工管理技士と、施工管理技士が行う仕事である「4大管理」について、詳しく紹介していきます。
目次
施工管理の種類
時折、施工管理と混同される言葉として「設計監理」がありますが、設計監理は建築士が設計図通りに工事が進むように監督する仕事です。
ここで紹介する施工管理は、施工管理技士が工事を滞りなく、かつ安全に進めることができるように管理する仕事となります。
はじめに建設系の施工管理、7種類について紹介していきます。
建築機械施工管理技士
建設機械施工管理技士は、施工管理技士資格の中で最も古くからある資格で、ブルドーザーや油圧シャベルなど、建設現場で活躍する機械を扱うスペシャリストです。
建設機械施工管理技士を取得すると、現場での指導や監督をはじめとする仕事を、主任技術者として施工管理することができます。
土木施工管理技士
土木工事自体にライセンスは必要ありませんが、土木施工管理技士を取得することで、施工計画の作成などに携われるようになります。また、現場で主任技術者や管理技術者になることが可能です。
建築施工管理技士
建築施工管理技士は、建築現場で関係会社を統括するための資格です。工事日程の調整や工程管理などは、細かい配慮が求められる仕事であるため、多くの人と関わる事から、実務経験と高い統率力が求められる仕事と言えるでしょう。
電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士とは、基本的な電気工学に関する知識と施工管理の方法と電気の関係法令をマスターした人に与えられる資格です。取得すると電気工事の管理や監督をすることができます。
管工事施工管理技士
管工事施工管理技士はダクトや冷暖房設備、下水道配管や浄化槽設備など、建築物の配管に関する仕事を受注する為の資格です。
造園施工管理技士
施工管理技士の資格の中で、最も合格率が低く、最難関とされるのが造園施工管理技士です。造園工事の主任技術者や監理技術者になることができ、1級を取得すると、自治体が発注する仕事を請負うことも可能です。
電気通信工事施工管理技士
電気通信工事施工管理技士は、2019年、30年ぶりに新設された新資格です。取得すると、携帯電話やインターネットに関する電気工事の主任技術者や、監理技術者として働くことができます。こちらは、発足したばかりの注目すべき資格と言えるでしょう。
施工管理の4大監理とは
施工管理技士が現場でおこなう管理業務は、大きく4つに分類する事ができ、これを4大管理と呼んでいます。4大管理の内容を詳しくみていきましょう。
工程監理
工程管理は、工事全体のスケジュールを把握し、建設現場がどのように進んでいるのかを状況把握し、日程を調整したり、必要に応じて人員を補填したりする仕事です。
クライアントへの引渡しの日を守るためにも、現場を統括する施工管理技士にとって、特に重要な仕事であると言えます。
原価監理
原価管理では、工事に求められる品質を確保しつつ、自社への利益も確保する必要があり、バランスを考えながら、人員の配置や材料の仕入れをする経験や知識が求められます。
施工管理を受注した企業にとっては、利益に直結する仕事になるので、こちらも重要な業務です。
品質監理
品質管理は工事で使用する材料が、法に定める基準を満たしているかを確認したうえで、材料の規格や施工方法の適性を判断し、施工品質などを関係会社に指示する仕事です。
品質を証明する為、工事の施工状況を、記録写真などで残す場合もあります。
安全管理
安全管理とは、工事が終了するまでの間、現場で作業する作業員や現場に出入りする工事関係者に、怪我や事故が起きぬように環境を整える仕事です。
施工現場では、危険物などの取り扱いもあるので、点検や貯蔵方法をチェックして、常に安全管理に務める必要があります。なお、高所作業での手すりの設置なども、安全管理の仕事に入ります。
施工管理技士になるために必要なものとは
建設工事には、たくさんの関係会社がかかわることになります。現場で作業する業種だけでも、内装、塗装、左官、基礎、電気、空調などの業種があり、関係企業を統括する施工管理技士には、高いコミュニケーション能力と、現場を円滑に回すリーダーシップが求められます。
現場で施工する企業の他に、設計者や発注者とも関わっていく立場なので、正確に設計者の意図を汲み取るヒアリング能力も必要となるでしょう。
施工管理技士として活躍するためには、現場での経験がもちろん重要です。しかしながら、必須では無いものの、基礎知識を習得するためにも施工管理技士の国家資格を取得するのが近道です。
施工管理技士は、法律で工事現場に配置することが義務付けられています。そのため、「専任技術者」「主任技術者」「監理技術者」になることができる施工管理技士は、企業側からも重宝される事になるでしょう。
施工管理の仕事をしていく上で、資格取得によるキャリアアップを目指してみてはいかがでしょうか。