BIMオペレーターの年収は高い?年収アップが期待できる2つのポイント
2020.07.31
- CAD・BIMオペレーター
記事ライター:キャドテク編集部
昨今、建設業界においてBIMの普及と同時に注目を集め始めているBIMオペレーターの仕事。こちらの記事では、仕事内容や給料面をはじめ、年収アップが期待できるポイントなどについて詳しく解説しています。
目次
BIMオペレーターとは
BIMとは
BIMは、「Building Information Modeling」の頭文字を取ったもので、「ビム」と呼ばれています。建築に使用する部材の強度やコスト、メーカーなどの情報も登録することができます。
製図をしながら建築プロジェクト全般を管理していくためのソフトで、3次元のCADソフトに建築用のコマンドや機能を追加したものだと言えば分かりやすいかもしれません。
純粋に作図しかできなかったソフトとは異なり、BIMは建築に使用する部材の強度やコスト、メーカーなどの情報も登録することが可能だったり、建蔽率や容積率といった法律が関係してくる要素まで自動的に計算してくれたります。
また、3次元でパーツを組み合わせるようにモデリングを行っていきますが、図面を更新するたびに3Dビュー、平面図、立面図、断面図のすべてがリアルタイムで更新されていきます。そのため、1カ所の修正であっても各図面で修正をしなければならなかったソフトと比較して、効率的に作業を進めることが可能です。
主なソフトとしては、Autodesk社のRevit、グラフィソフト社のARCHICAD、福井コンピュータアーキテクト社のGLOOBEが挙げられます。
仕事内容
設計士の指示にしたがって、図面を作成したり、それを修正したりすることが主な業務です。製図するのは、主に商業施設やマンションといった大規模な建築物になります。
BIMオペレーターとCADオペレーターの仕事の大きな違いは下記の2点が挙げられます。
・CADオペレーターの仕事では主に2次元の製図を行うのに対して、BIMオペレーターの仕事では直接3次元でモデリングを行う
・CADオペレーターの場合は単純に製図を行っていくのに対して、BIMオペレーターの場合は製図に加え、部材ごとのコストや強度、メーカーなど建築物の各要素の情報を付加する必要がある
また、建物の完成図だけではなく、施工ステップ図の作成を求められる場合もありますし、使用する部材のライブラリの管理をまかされることもあります。
BIMオペレーターの仕事はCADオペレーターの仕事と比べると、より建築プロジェクトの中枢に近い業務に携わるものとなっているため、ある程度建築に関する詳しい知識が必要です。
BIMオペレーターの年収
給与は、時給に換算すると、だいたい1,700円~2,000円くらいが相場となっており、CADオペレーターの給与と比べると若干高めです。これは、年収に換算すると、一日8時間、年240日間働いた場合、およそ330万円~380万円ほどとなっています。
年収は、勤務地によっても変わってきます。首都圏や関西地区、東海地区などでは年収が高い傾向がありますが、東北・北海道地方や中国・四国地方、九州地方などでは年収はやや下がります。
地方都市よりは都市部のほうの年収が高い傾向にあるので、年収を基準にして就職を考えているのであれば、都市部にあるような会社、都市部の求人を多く取り扱う派遣会社などを選ぶようにすると良いです。
なお、BIMオペレーターの仕事は実力主義の世界であるため、これまでの実務経験や知識によって年収も大きく異なる傾向にあります。
年収アップが期待できる2つのポイント
今後、ますます需要が高まることが予想されるBIMオペレーターですが、年収アップを目指すためには、どのような点がポイントになるのでしょうか。
専門性の高い知識と技能向上を目指す
年収をアップさせるためには、まずはモデリング技術やそのスピードを高める必要があります。また、ソフトウェアや建設業界の動向などは随時アップデートされているため、常に最新の動向に気を配っておくことも大切です。とくに業界の知識に精通していれば評価も上がり、年収アップも期待できます。
業界に関連する資格の取得
Revitを販売しているAutodesk社のオートデスク認定資格プログラムなど、BIMオペレーターに関する資格はいくつかあります。しかし、それらを持っているからといって、必ずしも就職や転職に有利につながるわけではありません。
求人では、まずは実務経験や実績などが評価されます。
取得という点においては、BIMオペレーターとして働いていくうえでは建築関係の知識が必要になってくるため、BIMに関する資格よりも業界に関連する専門性の高い資格を持っている方が就職、転職の際には有利になり得ます。
企業によっては資格手当がつく場合もあるので、取得が難しい資格であってもBIMオペレーターとして働きながら取得を目指してみるのも良いかもしれませんね。