CADオペレーターの職業訓練とは?意味ないの?どんなスキルや知識を学べる?

「CADオペレーターとして転職を考えてるけど、どのようにスキルを身に着けるべきか・・・」

CADオペレーターの職業訓練に興味はあるけど「職業訓練を受ける価値があるのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

本記事では、CADオペレーターの職業訓練の詳細やメリット・デメリットを詳しく解説し、「本当に転職できるの?」という疑問を解決していきます。

CADオペレーターの職業訓練とは

CADオペレーターの職業訓練とは失業していて求職中の人が受けられる制度です。就職に役立つ知識やスキルを基本的に無料(テキスト代を除く)で習得することのできる公的な制度になります。

受講中は通所手当や職業訓練受講手当、寄宿手当などの手当てを受けられる可能性もあります。

職業訓練の訓練期間は2~6カ月(受講コースによる)で、CADオペレーターに関しては6カ月のコースが一般的になります。

訓練内容は、CADソフトの基本的な使い方や3次元CAD(BIM)の実習、建築系であれば住宅の設計や建築関連の図面作成に関する知識と技能を学ぶことができます。

訓練を受けることで、未経験者でも建築や製造などの分野で即戦力となるスキルを習得できます。

さらに、同じ目標を持つ仲間とのネットワーク作りも期待できます。

CADオペレーターの職業訓練を受講するメリット

ここではCADオペレーターの職業訓練を受講するメリットについて解説します。

CADの知識を基礎から応用まで幅広く学ぶことができる

職業訓練では、初心者でも安心して学べるよう、基礎からスタートし、段階的に応用スキルまで習得できます。これにより、実際の業務に直結するスキルを確実に身につけることが可能です。

また、訓練中にはCADソフトを実際に使用した実習もあります。3次元CAD(BIM)で作成した部品などを3Dプリンタで出力して実際に触れる体験もできたりと、より実践的な経験を積むことができます。

就職先の選択肢が広がる

職業訓練を修了すると、設計や製造、建築、インテリアデザインなど、さまざまな業界での就職の可能性が広がります。

特に、CADオペレーターとしての専門スキルを持つことで、企業からの需要が高まり、より多くの求人に応募できる可能性があります。

また、訓練中に得られるネットワークや就職サポートを通じて、求人情報に関する有益な情報を得ることができます。

費用は基本的に無料

公共職業訓練は基本的には無料(テキスト代は別)で受講できます。これにより、経済的な負担を心配することなく、質の高い教育を受けられるのが大きなメリットです。

手当を受けれる可能性がある

職業訓練を受講している間、通所手当や職業訓練受講手当、寄宿手当などの手当てを受けられる可能性もあります。

これにより、経済的な不安を軽減し、訓練に集中できる環境が整います。特に、家族を養っている方や一時的に収入が途絶えている方にとっては、この手当は非常に重要です。

独学よりもスキル獲得がしやすい

独学で学ぶ場合、効率的にスキルを身につけることが難しいことがあります。職業訓練では、専門家の指導のもとで、カリキュラムに沿って計画的に学べるため、短期間で効率的にスキルを習得できます。

さらに、疑問点をすぐに解決できる環境が整っているため、理解を深めながら学習を進めることが可能です。

失業保険の受給手続きを代行してもらえる

通常、失業保険の受給には、ハローワークでの手続きが必要となります。4週間ごとに失業の認定を受けるために訪問する必要があります。

しかし、職業訓練を受講している期間中は、これらの手続きが職業訓練校によって代行されるため、ハローワークに行く手間が省けます。

また、就職活動が必須の失業認定も、職業訓練自体が就職活動とみなされるため、別途活動する必要はありません。

仲間が増える

職業訓練では、同じ目標を持つ仲間と出会うことができます。このネットワークは、訓練中だけでなく、卒業後のキャリアでも貴重な支えとなります。

互いに励まし合いながら学ぶことで、モチベーションを維持しやすくなるほか、業界内での人脈を築くことも可能です。これらの仲間とのつながりは、将来的な仕事の紹介や情報交換の場としても大いに役立つでしょう。

CADオペレーターの職業訓練を受講するデメリット

次にCADオペレーターの職業訓練を受講するデメリットについて解説します。

週5日受講する必要がある

CADオペレーターの職業訓練は6カ月間、週5日で受講する必要があります。

家庭の都合や身体的な理由から通うのが難しいという場合は、職業訓練以外の選択を考えなければいけません。

さらに職業訓練は就職するためのプログラムとなるため、職業訓練校に通いながら仕事をすることができませんので、注意が必要です。

選考試験を受ける必要がある

CADオペレーターの職業訓練を受講するためには、選考試験を通過する必要があります。この試験では、基礎的な学力を測るものではなく、意欲や目標の有無をチェックされます。

『就職したいという意思』をしっかり示し、『なぜCADオペレーターなのか』という理由を明確にして選考試験に臨むと良いでしょう。

職業訓練以外にCADオペレーターのスキルを身に着ける方法

職業訓練校以外にもCADオペレーターとしてのスキルを身に着ける方法がいくつかあります。ご自身のスタイルに合わせてどの方法が良いか検討してみましょう。

独学

独学でCADを学ぶことも可能です。

インターネット上には、無料や有料のオンラインコース、チュートリアル動画、専門書籍など、独学に役立つリソースが豊富にあります。自分のペースで学習を進められるため、忙しい人や自分で計画を立てて学びたい人に向いています。

ただし、独学の場合は自己管理能力が求められるため、計画的に学習を進めることが重要です。

スクール

初心者がゼロから学ぶことができる場所として、養成コースを設けているスクールもあります。

スクールでは、CADシステムの知識を基礎からしっかりと学ぶことができます。2DCADコースの場合、シェア率の高い「Jw_cad」と「AutoCAD」の二種類を採用しているスクールが多いようです。

受講期間は、各スクールのコースによって異なりますが、基本操作や機能を、実際の操作を通して効率よく学んでいくことができます。

ただし、スクールは民間企業が運営しているため、職業訓練とは違い、費用が発生します。

専門学校

CADの知識を習得するための学び場の1つが、専門学校です。

建築や土木やデザインなど、多様な専門コースの中の、学科のひとつとして学ぶ学校もあれば、小規模な学校ではCADと製図に特化したものまで、様々な学校があります。

各設計業界の製図の基本的な知識から、2DCAD、3DCADの操作、またCAD利用技術者試験など、試験の対策をする中で、スキルを磨くカリキュラムを設けている場合もあります。

多くの専門学校は2年制となっており、卒業すると「専門士」の称号が与えられます。中には4年のコースを設けている学校もあり、卒業すると「高度専門士」の称号が与えられ、卒業後に大学院を受験することも可能なコースを設けている学校もあります。

短期間の転職を考えている方には不向きです。

大学

建築学科や工学科のある大学でも、授業の一環で学ぶことができます。

建築学を学ぶことで、建築設計の中でどのようにソフトを使っているのかを体系的に学ぶことができます。

ソフトは多数の種類があり、就職した際に学校で学んだソフトとは違うソフトを使って仕事をすることになることも考えられますが、コマンドの選択の仕方などが違うだけで、基本的な作図の方法はある程度似ているので、2DCADの場合は、どのソフトで学んでも、無駄になるようなことは無いでしょう。

大学で設計を学んだ後に、就職したとしても、就職した企業で、最新の3DCADやBIMを導入していて、学校で学んだ知識では対応できなかったというケースもあるようです。

現在、建設業界でも大手を中心として、BIMの導入がすすんでおり、大学でもスキルを身に付けておきたいところですが、現状ではまだスキルを身に付けることができる大学は少ないようです。

まとめ

CADオペレーターの職業訓練は、基礎から応用まで幅広いスキルを習得でき、キャリアの選択肢を広げる大きなメリットがあります。

特に、無料で受講できる点や、独学よりも効率的に学べる点は大きな魅力です。ただし、訓練にはまとまった時間の確保が必要であり、選考試験を通過しなければならない懸念点もあります。

これらを踏まえ、自分のライフスタイルや目標に合った選択をしていきましょう。

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