フリーランスのCADオペレーターになる方法を伝授 | 働き方・年収・メリットは?
2024.03.05
- CAD・BIMオペレーター
記事ライター:キャドテク編集部
CADオペレーションのスキルを持っている方であれば、フリーランスとしてCADオペレーターのキャリアを考えたことはあるかと思います。
CADオペレーターとしてフリーランスで働くことは、多くのメリットがある一方、安定的に仕事を受けるのに苦労したり、業務以外の管理作業が増えるといったデメリットもあります。
この記事では、フリーランスのCADオペレーターになるためのステップ、仕事の見つけ方、年収の実例、そしてフリーランスとして働くメリットとデメリットについて解説します。
フリーランスとしての働き方に興味がある方は参考になると思うので、最後まで読んでみてください。
目次
フリーランスとしてのCADオペレーターの働き方
フリーランスのCADオペレーターとして働くことは、自由にスケジュールを決め、好きな場所で仕事をすることができる、理想的な働き方に感じるかもしれません。
自宅やカフェで、自分のペースでプロジェクトに取り組むことができますし、クラウドソーシングサイトや人脈を通じて、興味のある案件を見つけ出すことも可能です。
しかし、すべて自分自身で管理する必要があるため、時間管理やプロジェクトの進行、そして収入の安定に関して、高い自己管理能力が求められます。
また、技術の進化に常に対応し、スキルを磨き続ける努力も必要です。フリーランスの道は自由が多い反面、不安定な収入や孤独感を感じることもあります。
一概にフリーランスが良い・悪いとは言えませんので、自分の生活スタイルや人生設計を見つめたうえで判断するのがいいかと思います。
フリーランスのCADオペレーターの単価・年収
フリーランスのCADオペレーターの年収を知るうえで最低限知っておきたいのが報酬体系です。
フリーランスのCADオペレーターの報酬体系は大きく分けると月額単価と出来高制、時給・日給制があります。
フリーランスのCADオペレーターの報酬体系
月額単価
月額単価の場合、企業側と月の稼働時間を決めて業務委託契約を結びます。こちらは正社員や派遣社員のような働き方に近い契約となります。
出来高制
出来高制は納品物が決められておりその納品物を納品することで報酬を得ます。
出来高制は時間制ではないので、どこでいつ何時間働くかすべて自分で決める必要があります。
また、クライアントに自身の成果を正しく伝える能力や報酬に対する交渉も行っていかなければいけないので、一番自由でありながら一番頭を使う報酬体系でもあります。
時給・日給制
こちらは時給や日給といった単位で契約して働く報酬体系となります。
月額単価と似ていますが、その期間や働く時間が短いため、パートやアルバイトの働き方に近いです。
CADオペレーターの単価・年収例
例1
プロジェクトの概要
電気設計業界でのCADソフトウェアでの開発やプロジェクト用のモデル作成。具体的な作業には、詳細なモデリング、テクスチャリング、リギングなどが含まれ、過去のモデルを最新の仕様に合わせてアップデートする作業も行います。
月収
30万~50万円
例2
プロジェクトの概要
建築パースデザイン制作とインテリアCGパース制作。
3ds Maxを使用して、リアルな建築ビジュアルやインテリアデザインのCGパースを作成します。
月収
40万~55万円
フリーランスのCADオペレーターになるには?
フリーランスのCADオペレーターになるためには、いくつかの重要なステップがあります。これらのステップを踏むことで、フリーランスを目指すことができるでしょう。
実務経験を積む
フリーランスとして独立する前に、CADオペレーターとしての実務経験を積むことが重要です。実務経験を通じて、CADソフトウェアの操作技術を磨き、業界の知識を深め、仕事の流れを理解することができます。
この経験は、クライアントに対して自信を持ってサービスを提供する基盤となります。
人脈を増やす
人脈はフリーランスとして成功するための重要な要素です。業界のイベントに参加したり、SNSや専門フォーラムで積極的に関わったりすることで、貴重なコネクションを築くことができます。
これらの人脈がないと仕事を新規で受けることが難しいのが現実です。
自分のセールスポイントを明確にする
市場で競争するためには、自分のセールスポイントや強みを明確にすることが必要です。
特定のCADソフトウェアにおける専門性、特殊な技術、業界特有の経験など、他のCADオペレーターと差別化できる要素をアピールしましょう。
作業環境を整える
効率的に仕事をするためには、快適な作業環境を整えることが必要です。
スペックの高いパソコンを用意したり、必要なCADソフトのライセンス、安定したインターネット環境など、仕事に必要なツールを揃えましょう。
全く揃っていなければ数十万円の初期費用が必要となります。
クラウドソーシングで案件を獲得する
クラウドソーシングサイトは、フリーランスのCADオペレーターにとって重要な案件獲得の場です。
最適なプロフィールを作成し、過去の実績をアピールして、潜在的なクライアントに自分を知ってもらいましょう。
また、案件に積極的に応募することで、最初の数件を確保することができます。
フリーランスのCADオペレーターになるメリット
フリーランスのCADオペレーターとして働くことには、多くのメリットがあります。独立して働くことの自由と柔軟性は、多くの方にとって魅力的に見えることでしょう。ここでは、フリーランスCADオペレーターになる主な利点を紹介します。
時間の使い方を自分でコントロールできる
フリーランスとして働く最大のメリットの一つは、自分の時間を完全にコントロールできることです。
自分のスケジュールを設定し、仕事とプライベートのバランスを取ることができます。
重要な家族のイベントや趣味の時間を大切にしながら、効率的に仕事を進めることが可能です。
働く場所は固定されない
フリーランスのCADオペレーターは、場所に縛られずに働くことができます。
自宅はもちろん、カフェや海外のリゾート地など、インターネット接続があればどこでもオフィスにすることができます。
この柔軟性は、ライフスタイルに合わせて仕事をすることを可能にしますし、理想の働き方を手に入れることができます。
実力を評価されれば仕事をたくさんもらえる
フリーランスの世界では、実力が直接的に評価され、それが仕事の量に直結します。
高い技術力やプロジェクトを成功に導く能力があれば、クライアントからの信頼を獲得し、継続的に仕事を受注することができます。
自分の能力と実績を正当に評価される環境は、プロフェッショナルとしての成長と自己実現の大きな動機となります。
フリーランスのCADオペレーターになるデメリット
フリーランスのCADオペレーターとしての働き方には多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
独立して働くことの自由と柔軟性は魅力的ですが、それには自己管理のスキルや安定した仕事の流れを確保する責任が伴います。
以下で、フリーランスCADオペレーターになる際の主なデメリットを解説します。
実力・経験がなければ仕事をもらえない
フリーランスの世界では、実力と経験が直接仕事獲得に影響します。
特に初めてフリーランスとして働く際には、自分のスキルとポートフォリオをクライアントにアピールする必要があります。
実績が少ないと、最初の仕事を獲得するのが難しくなる可能性があります。
セルフコントロールが必要
フリーランスは自己管理能力を大いに要求されます。
自分自身でスケジュールを管理し、仕事の優先順位をつけ、期限を守る必要があります。
また、仕事とプライベートのバランスを自分で見つけることも重要です。これらをコントロールできないと、ストレスや仕事の遅延につながることがあります。
CADオペレーター以外の事務作業もすべて自分で
フリーランスCADオペレーターは、設計作業だけでなく、営業活動、請求書の作成、税金の申告など、ビジネス運営に関わる多くの事務作業も自分で行う必要があります。
これらの管理業務は時間がかかるため、実際のCAD作業に割く時間が減少する可能性があります。
まとめ
フリーランスのCADオペレーターについてみてきました。
フリーランスとしての働き方は多くの方が憧れる働き方である一方、デメリットもあるということがわかったかと思います。
まだCADオペレーターとして経験が浅い方はまずは焦らず正社員や派遣として実績をつけることをお勧めします。
経験を積んできた方であれば、どのような働き方が自分のスタイルに合っているのか、将来どのようなライフスタイルを目指すのかなどしっかりと自分自身と相談しましょう。
憧れだけの軽い気持ちで選択するのだけは禁物です。